昔の自分なら、今の自分を信じない

振り返り・気づき

昔の自分に、今の生活を見せることができたら、きっと驚くと思う。
地元にいた頃は、そこを出て暮らすことなんて、あまり具体的には考えていなかった。
住み慣れた場所があって、いつもの道があって、知っている人たちがいる。
それが自分にとっての「生活」だった。

そこから少しずつ環境が変わって、地元を出た。
知らない場所へ旅行に行くことも増えた。
旅行先では、自分以外の人と同じ場所で過ごして、食事をしたり、眠ったり、何気ない話をしたりする。

ただ遊びに行くだけではなく、知らない場所で誰かと「生活する」という経験もした。
昔の自分が聞いたら、「本当にそんなことしてるの?」と疑うかもしれない。
今の自分にとっては、それほど特別ではないことでも、昔の自分からすれば、ずいぶん遠い場所に来たように見えるのだと思う。

今の自分も、昔は想像できなかった

考えてみれば、今の自分だって、昔の自分が想像していた未来とは違っている。
子どもの頃に思い描いていた大人とは違うかもしれない。
もっと前の自分が「何年後かの自分」を考えたとしても、今の生活を正確に想像することはできなかっただろう。

きっと未来というのは、そういうものなのだと思う。
部屋で昔の写真を見たり、古い荷物を整理したりしていると、「この頃は、こんなことになるなんて知らなかったな」と思うことがある。
その頃は、その先に何が待っているのか分からない。
でも、分からないまま時間を過ごしているうちに、気づけば今の場所にいる。

そして今度は、現在の自分が未来を想像している。
けれど、たぶん未来の自分も、今の自分が考えている通りにはならない。
住んでいる場所が変わっているかもしれない。
知らない場所へ旅行しているかもしれない。
今は出会っていない人と、一緒に何気ない生活をしているかもしれない。

反対に、今では当たり前になっていることを、すっかり忘れているかもしれない。
そう考えると、少し面白い。
昔の自分には、今の自分が想像できなかった。
そして今の自分にも、未来の自分は想像できない。

だから、これから先のことを全部決めておかなくてもいいのかもしれない。
分からないまま進んでいけば、いつか昔の自分が驚くような場所に、自分はまた立っているのだと思う。

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