家の中を整理していると、「これ、もう使わないよな」と思うものが出てくることがある。
古くなった物だったり、買ったことすら忘れていた物だったりする。必要かどうかを考えれば、たぶん処分しても困らない。
それなのに、なぜか捨てずに残している。
思い出の物なら、理由は分かりやすい。昔使っていた物や、誰かからもらった物には、その頃の出来事が残っている。だから「これは取っておこう」と思うのも自然なことだと思う。
でも、そういう思い出があるわけでもないのに、なぜか捨てられない物もある。
片付けの途中で手に取って、「これ、いつ使ったっけ」と考える。しばらく眺めて、結局また元の場所に戻してしまう。
なぜ残しているのか、自分でも分からない
面白いのは、そうやって何となく残していた物が、時間が経ってから必要になることがあることだ。
「あれ、どこかにあったはず」と探してみると、以前捨てずに取っておいた物が見つかる。
その瞬間、「取っておいてよかった」と思う。
もちろん、最初から「いつか使う」と考えて残していたわけではない。
必要になる未来を予想していたわけでもない。ただ、なぜか捨てなかった。
そう考えると、自分でも気づかないところで、「これはまだ残しておいたほうがいい」と感じていたのかもしれない。
頭では必要ないと思っていても、どこかでは必要になることを知っていたのだろうか。
人には、自分でも説明できない感覚があるのかもしれない。
物を整理するときも、全部を「必要か、不要か」だけで決められるわけではない。
理由は分からないけれど、手放さずに残しておきたい。
そんな気持ちがあるなら、無理に捨てなくてもいいのだと思う。
いつか必要になるかもしれないし、結局ずっと使わないかもしれない。
それでも、何となく残している物の中には、今の自分にはまだ分からない意味があるのかもしれない。
そう思うと、部屋の片隅に何気なく置かれている物も、少しだけ違って見えてくる。


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