予定がなくなったとき、少し困ることがある。
楽しみにしていた予定なら、「今日は何をしようかな」と考えながら、なんとなく手持ち無沙汰になる。
でも、しばらくすると、別のことをしたくなってくる。
部屋を少し掃除してみたり、本棚から一冊取り出して、久しぶりに読み返してみたりする。
先日も予定がなくなった休日に、そんなことをしていた。
最初は「予定がなくなっちゃったな」と思っていたのに、気づけば床を掃除して、棚の上を片づけていた。
その途中で、昔読んでいた本が目に入った。
「懐かしいな」と思って手に取ると、少しだけ読むつもりが、そのまま読み始めていた。
以前読んだ本なのに、今読むと印象に残るところが違う。
前は気にしなかった文章で手が止まったり、昔の自分が線を引いていた場所を見つけたりする。
予定がなくなったことで、思いがけず昔の自分とも会えたような気がした。
「予定がない」ではなく「時間ができた」
こういう日があると、予定がなくなることも悪くないと思う。
予定がなくなったと考えると、何かを失ったように感じる。
でも、「時間ができた」と考えると、少し見え方が変わる。
掃除をしてもいい。
読みたかった本を読んでもいい。
本棚の整理をして、途中で見つけた昔の本を読み始めてもいい。
何か新しいことを始めなくてもいい。
自分がその日にしたいことを、ゆっくり選べる時間になる。
普段は予定の合間に済ませていることも、時間がある日にやってみると意外と楽しい。
部屋が少しきれいになるだけでも気持ちが軽くなるし、昔の本を読み返すだけでも、忘れていたことを思い出せる。
そう考えると、予定がなくなった日は、何もない日ではない。
自分のために使える時間が増えた日なのかもしれない。
せっかくできた時間なら、焦って何かを埋めなくてもいい。
その日の気分に合わせて、掃除をしたり、本を読んだり、何もしなかったり。
そんなふうに過ごしているうちに、予定のなくなった一日が、思っていたより楽しい一日になっていることもある。

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