静かな雪の日が好きだった

日記

2月の始まりは、音が少ない。朝、外に出ると、吐く息が白くて、街全体が少しだけ静かになっている気がする。寒いはずなのに、どこか落ち着くような、不思議な空気だ。

地元にいた頃の2月は、今思えば少し特別だった。大雪で一気に世界が白くなる日もあれば、吹雪で前が見えなくなる日もあった。そして、何より印象に残っているのは、しんしんと雪が降る日。音もなく、ただ静かに雪が積もっていく時間があった。

静かに雪が降る日の記憶

不思議なことに、雪がしっかり積もっている日は、そこまで寒く感じなかった。むしろ、空気がやわらかくて、包まれているような感覚があった気がする。足元の雪を踏みしめる音だけが聞こえて、世界が自分のペースに合わせてくれるようだった。

今は雪の少ない場所で暮らしているけれど、ふとした寒い朝に、あの景色を思い出す。静かに降る雪の日の天気が、今でも好きなのは、たぶんその時間が心を落ち着かせてくれたからだと思う。

2月は寒くて、まだ春も遠い。それでも、あの静かな雪の日を思い出すと、少しだけ気持ちがやわらぐ。何も起こらない、ただ静かな時間。2月の始まりには、そんな空気がちょうどいい。

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