少し余裕が出てきた頃

日記

4月が始まって少し経つと、最初のころとは違う景色が見えてくる。
あの頃は、自分のことで精一杯だった。朝起きて、支度をして、その日のやることをこなすだけで頭がいっぱいで、まわりを見る余裕なんてほとんどなかった気がする。でも、少しずつ日常の流れに慣れてくると、不思議と見えてくるものが増えてくる。通勤途中に咲いている花とか、朝の空気のやわらかさとか、そんな小さなことにも気づけるようになってくる。

余裕が生まれると、全体が見えてくる

仕事や日々の流れの中でも、少しだけ視野が広がる瞬間がある。
先輩がどういう順番で動いているのか、どのタイミングで声をかけているのか。他の人たちはどこで忙しくなっていて、どこで流れを整えているのか。最初はまったく見えていなかったそういう動きが、少しずつわかるようになってくる。自分のことでいっぱいいっぱいな時には気づけなかったことが、余裕が出てきたぶんだけ、自然と目に入ってくるのかもしれない。

そうやって周りの動きがわかってくると、目の前のことだけじゃなくて、全体の流れが少しずつつかめるようになる。
ここで誰かが動いているから、自分は今これをやればいいのかもしれない。ここが少し滞っているから、次はこうしたほうがいいのかもしれない。そんなふうに考えられるようになると、気持ちも少し落ち着いてくる。ただ言われたことをこなすだけじゃなくて、自分の立ち位置が少し見えてくる感じがある。それはきっと、慣れてきた証でもあるし、ちゃんと前に進めている証でもあるのだと思う。

もちろん、まだ全部がわかるわけじゃないし、迷うこともたくさんある。
でも、見えていなかったものが少しずつ見えてくるだけで、気持ちはずいぶん違う。春の光が少しずつ部屋の奥まで届くみたいに、自分の視界もゆっくり広がっていく。その変化に気づけた日は、ちょっとだけうれしい。焦らなくても、ちゃんと景色は開けていくんだなと思えるからだ。

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