ふとした瞬間に、昔好きだったものを思い出すことがある。特別なきっかけがあるわけでもなく、机の上を片づけているときや、ぼーっとしている時間に、急に頭に浮かんでくる。最近思い出したのは、ゲームボーイの初期型だった。
今思うと、あれはもう「弁当箱」みたいな大きさと重さだった。カバンに入れるとずっしりして、肩がちょっと痛くなるくらい。それでも当時は、そんなことは全然気にしていなかった。電池を入れて、スイッチを入れるだけで、もう夢中だったから。
画面は白黒で、今のゲームに比べたらとても地味。でも、あの小さな画面の中には、確かに冒険が詰まっていた。放課後、家に帰ってランドセルを置くと、すぐに電源を入れていた気がする。夕方の少し暗くなった部屋で、画面をのぞき込むようにして遊んでいた。
レンズをつけて、世界が大きくなった気がした
そういえば、画面を大きく見せるためのレンズみたいなものも買ってもらっていた。本体にカチッとはめると、画面が少し大きく見えるあれ。今思えば簡単な仕組みだけど、当時はそれだけで嬉しかった。
「すごい、でかくなった!」そんな一言で、ゲームの世界が一段と広がった気がしていた。重たい本体も、見づらい画面も、全部ひっくるめて楽しかった。
今は、もっと軽くて、もっと綺麗で、便利なものがたくさんある。それでも、あの頃のゲームボーイを思い出すと、胸の奥が少しあたたかくなる。昔好きだったものは、ちゃんと心の中に残っている。たまにこうして思い出す時間も、悪くないなと思う。



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