木造校舎の冬景色

日記

ふとした瞬間に思い出す、昔の学校の冬の景色がある。今でもはっきり覚えているのは、中学校の木造校舎だ。今思えば、少し古くて、少し頼りなくて、それでも毎日を過ごした大切な場所だった。

冬になると、校舎はとにかく寒かった。ストーブはあったけれど、廊下に出ると一気に冷たい空気に包まれる。特に雪の日は、木の窓枠の隙間から、細かい雪がふわりと入ってくることがあった。机の端に、小さな雪の粒が落ちているのを見つけて、「本当に寒いんだな」と、どこかおかしくなったのを覚えている。

外を見ると、校庭は一面の白。いつもは茶色い土のグラウンドが、まるで別の場所みたいに静かで綺麗だった。体育の時間が体育館になると、少しだけ安心して、少しだけ残念な気持ちになったりもした。

校舎の横に並んでいたプレハブ校舎も、雪の日は特別だった。無機質なはずの建物が、真っ白な雪に包まれるだけで、なんだか優しく見える。足跡のない朝は、誰もいない世界みたいで、少しだけ胸が高鳴った。

友だちと寒い寒いと言いながら登校して、教室で手をこすり合わせる。窓の外は雪でも、いつも通り授業は進んでいく。その「当たり前」が、今思うと、とても大切な時間だったんだと思う。

昔の学校の冬景色は、決して快適じゃなかった。でも、寒さも、雪も、木造校舎の隙間風も、全部まとめて、今ではやさしい思い出になっている。白く染まった校庭を思い出すたび、あの頃の自分が、静かにそこに立っている気がする。

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