今日はバレンタインデー。街を歩けば、チョコレートの広告や赤いハートが目に入る。朝の通勤電車でも、なんとなくその空気を感じてしまうのは、この日ならではだと思う。
特別に甘いものが大好き、というわけじゃない。でも、今日はなぜか少しだけ甘いものが欲しくなる。コンビニで並んでいるチョコを見て、「買おうかな」と立ち止まってみたりして。結局、いつも通りのコーヒーだけ買って会社に向かうんだけど、心のどこかでは、ほんの少し期待している自分がいる。
期待しないふりをしながら、少しだけ期待している日
義理チョコでもいいから、もし貰えたら嬉しいな、なんて思う。「義理だよ」と言われても、たぶん普通に嬉しい。誰かが自分のことを思い出してくれた、その事実だけで、今日は少し特別になる。
とはいえ、これまでを振り返ると、実際にチョコを貰えたことは、ほとんどなかった気がする。学生の頃も、社会人になってからも、この日はだいたい、何も起きずに終わる。
それでも、なぜか毎年ドキドキする。今日は何かあるかもしれない、何もないかもしれない、そのどちらも分かっているのに、落ち着かない。
仕事をしながら、ちょっと周りを気にしてしまったり、引き出しを開ける音に反応してみたり。結局、夕方になって「今年も普通の日だったな」と思うところまでが、毎年セットなのかもしれない。
でも、それでいい気もする。期待して、少しがっかりして、それでもちゃんと一日を終える。バレンタインは、チョコを貰う日じゃなくて、自分の気持ちに気づく日なのかもしれない。
帰り道、甘いものをひとつだけ買って帰ろう。それくらいのご褒美は、あってもいい。


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