冬の夜は、どうしても考えごとが増える。昼間は気にならなかったことが、布団に入った途端、ふっと浮かんでくる。部屋の明かりを落として、外の音が少なくなると、心の中の声だけが大きくなる。
胸の奥が、きゅぅっと締め付けられるような感覚。理由ははっきりしないのに、なんとなく不安で、少し切ない。昼間なら忙しさに紛れて気づかないことも、夜になると正面から向き合うことになる。
冬の夜は、長いから
冬は夜が長い。それに、眠れる時間も少し長くなる気がする。「まだ寝なくていい」「もう少し考えても大丈夫」そんな余白が、頭を働かせすぎてしまうのかもしれない。
あれこれ考えているうちに、答えの出ないことまで掘り下げてしまう。反省したり、先のことを心配したり、過去を思い出したり。気づくと、ため息がひとつ増えている。
だから最近は、考えすぎないように、ひとつだけ決めていることがある。もし考えごとが三つ浮かんだら、最後のひとつは必ず楽しいことにする、というルールだ。好きな音楽のことでもいいし、次の休日のことでもいい。小さな楽しみでいいから、気持ちが少し緩む方向へ持っていく。
一日の終わりは、できるだけ優しく終わらせたい。答えの出ない問題を抱えたままでもいい。「今日もよくやったな」と思えることが、ひとつでもあれば十分だ。
冬の夜は、静かで長い。だからこそ、終わりを楽しい想像で包んで、眠りにつきたい。それだけで、明日の朝が少し軽くなる気がする。


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