朝、家を出た瞬間に思った。「あれ、そこまで寒くないかも」
気温はきっと低いままのはずなのに、前ほど身構えなくなっている自分がいる。頬に当たる風も、前なら「痛い」と感じていたのに、今日はただ「冷たいな」と思うくらいで済んでいる。
いつの間にか、冬仕様の自分
この冬も、何度も重ね着をしてきた。ヒートテックを着て、ニットを選んで、コートを羽織る。最初の頃は「今日はどれくらい着ればいい?」と天気予報とにらめっこしていたのに、今ではほとんど考えなくても手が動く。
このくらいの空なら、この組み合わせ。風が強そうなら、マフラーも。もう迷いがない。厚着のチョイスが、すっかり身体に染みついている。
駅まで歩く道も、前より少しだけ足取りが軽い。寒さに慣れたのか、冬の空気に身体が順応したのか。信号待ちの間に空を見上げる余裕さえある。
寒さが完全に消えたわけじゃない。手袋がないと指先は冷えるし、夜になればやっぱり空気はきゅっと締まる。でも、「つらい」から「季節だな」くらいに変わってきた。
人はちゃんと慣れていくんだなと思う。環境に合わせて、少しずつ調整しながら。最初は大変だったことも、気づけば当たり前になる。
冬の真ん中を過ぎた頃、そんな自分の変化に気づけたのは、ちょっと嬉しい。寒さはまだ続くけれど、もう少しなら、ちゃんと付き合っていけそうだ。


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