今日はミッキーマウスの誕生日なんだそうだ。ニュースでその話題を見て、ふと中学生のときの修学旅行を思い出した。行き先は東京ディズニーランド。ずっと楽しみにしていたのに、当日の朝は見事な雨だった。バスの窓を流れる雨粒を見ながら、「どうしよう…」なんて少しがっかりしていた。
でも、着いてみたら意外にも最高の一日だった。雨のおかげで人が少なくて、ほとんどのアトラクションが乗り放題。友達と「行けるだけ行こう!」と駆け出して、びしょぬれになりながら笑い合った。ポンチョの下はすでにぐっしょり。でもそんなこと、どうでもよくなるくらい楽しかった。
特に思い出に残っているのは、スプラッシュ・マウンテン。本物の雨の中を落ちていく感覚は、あの時だけの特別なスリルだった。「これもう全部スプラッシュじゃん!」と叫びながら、みんなで笑っていた。降りしきる雨とアトラクションの水しぶきが混ざって、気づけば顔も髪もびしょびしょ。でも心だけはずっと晴れやかだった。
昼すぎ、少し小雨になった頃にミッキーのパレードが始まった。ミッキーが大きく手を振ってくれて、みんな夢中で手を振り返した。雨の中でも笑顔を絶やさないその姿が、本当にかっこよく見えた。あの瞬間、まるで自分たちの修学旅行を祝ってくれているような気がした。
今でも、ミッキーマウスの誕生日が近づくと、あの雨の修学旅行を思い出す。びしょぬれの靴、湿った髪、でも笑いが止まらなかった一日。あの時の私たちは、まるでスプラッシュ・マウンテンの中をずっと歩いているみたいだった。
雨の思い出って、なんとなく切なくて、でも温かい。あの日の空も、きっとミッキーが笑って見守ってくれていたんだろうな。



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