この前、散歩をしていたら、川沿いの小道でカモの親子を見かけました。母ガモが先頭を歩き、そのあとを小さな子ガモたちがてくてくと列になってついていきます。その姿がもう本当にかわいくて、思わず足を止めてしまいました。
母ガモは時々後ろを振り返って、ちゃんとみんながついてきているか確かめています。そのたびに、子ガモたちは一生懸命に歩く。風が少し冷たい朝だったけれど、その光景を見ているだけで心がぽっと温かくなりました。
川の水面には朝日がきらきらと反射していて、親子の影がゆらゆらと揺れています。子ガモたちはまだ泳ぎがぎこちなくて、時々よろけるように水面を進むんです。でもすぐに母ガモが寄り添って、その小さな背中をそっと導くように前へ進んでいく。まるで「大丈夫、ゆっくりおいで」と声をかけているみたいで、見ているこちらまで安心してしまいました。
近くのベンチでは、おじいさんがゆっくりとパンを食べながらその光景を眺めています。通りかかった子どもたちも立ち止まって、「かわいいね」と笑顔。朝の静かな公園に、やさしい空気が広がっていました。
いつもなら急ぎ足で通り過ぎてしまう道なのに、今日はなんだか時間がゆっくり流れているような気がします。小さな命たちがまっすぐ前を向いて歩いている姿を見て、「今日もいい一日になりそうだな」って、自然と思えました。
忙しい毎日の中でも、こういう小さな“ほっこり”に気づける余裕を忘れたくないなと思います。あの親子、きっと今日もどこかで元気に歩いているんだろうな。そんなことを思いながら、私もゆっくり家へ帰りました。



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